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公開日: |更新日: 社交不安障害(あがり症)

他者からの否定的な評価が気になる社交不安障害・社会不安障害・あがり症

他者からの否定的な評価が気になる社交不安障害・社会不安障害・あがり症

はじめに

 社交不安障害・社会不安障害・あがり症の症状については、以前もブログ(社交不安障害、症状はさまざま)でご紹介したように、人前で話したり何かしたりすること、雑談、電話、文字を書くこと、会食など、人によってさまざまです。しかし、これらさまざまな症状には、1つ、共通点があります。それは「他者から否定的な評価をされる(例:バカにされる、恥をかく、ダメなやつと思われる、仕事できない人だと思われる)んじゃないかと不安になること」です。

例をあげてみましょう。

①職場のミーティングで発言をするのが不安なAさんの場合

 ときには周到な準備をして、なんとかその場を乗り切ってきました。しかし、就職してから、職場のミーティングで、急に意見を求められるようになり、何を話せばいいか分からなくなってしまい、頭が真っ白になり、意見が言えず、自信がなくなってしまいました。

②ママ友付き合いが苦手なBさんの場合

 Bさんは、1児の母。子どもの幼稚園の送り迎えやイベント事に参加する機会がありますが、他のお母さんとどう接したらいいのか分からず困ってしまいます。勇気を出して、話しかけますが、なんだかうまく話せている気がせず、帰ってきてからいつも、「なんであんな風に話したんだろう」と自分を責める気持ちが強くなります。これから子どもが大きくなって、授業参観やPTAの行事などに参加することを考えると、とても不安になります。

③人前で字を書くのが苦手なCさんの場合

 Cさんは、人前で話したりすることはそんなに苦手じゃないのですが、結婚式やお葬式の記帳やサイン、黒板に字を書く場面がとても苦手に感じています。こうした場面では、手が震えてしまうことが気になります。手が震えないように、もう片方の手で押さえたり、力をぐっと入れてみたりして、工夫をしますが、なかなか震えはおさまらず、時には文字が書けなくなってしまいます。「1人の時は大丈夫なのに、なんでだろう」と、だんだん落ち込む気持ちが強くなりました。

(上記の3例は、特定の個人の方ではなく社交不安障害でよく見られる症状の例です)

3人の共通点とは

 3人の方の困りごとは、一見、全然違うようにも見えます。しかし、どの例でも、よくよく不安について聞いてみると、「ダメな人と思われるんじゃないか」「恥をかくんじゃないか」といったことが気になり、不安が強くなっていることが見えてきます。苦手な場面はさまざまですが、「他者からの否定的な評価」がふと頭の中に浮かんできて、そのような評価をされないようにと一生懸命なのが、社交不安障害なのです。

 もちろん、このようなことは考えたくて考えているわけはなく、勝手に頭の中に浮かんできて、社交不安障害の方を苦しませます。このように勝手に浮かんでくる考えにどのように対処していくかということは、社交不安障害の治療の1つのポイントになります。

気になった方はぜひご相談を

もし、こういった「他者からの否定的な評価」が気になってしまうことでお困りでしたら、一度、ご相談ください。一緒に不安を乗り越えていきましょう。

 

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【ガイダンス】あがり症・社交不安障害を正しく知って治療を計画的に進めましょう(入門記事の目次あり)

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関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。