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症状別のよくある質問 DISEASE FAQ

アルコール依存症

ALCOHOL DEPENDENCE SYNDROME

いきなり酒を止めるのは無理な気がするのですが、どうしたら良いでしょうか?

病気の特徴としては、お酒を飲む量、飲む時間、飲む状況のコントロールができない病気なので、飲みたい気持ちがガマンできなくなり、飲んでしまいます。従来のアルコール依存症治療の考え方だと、目標は断酒でした。アルコール依存症は、少しでも飲めば逆戻りとなってしまうからです。

ですが、そう言っているとトコトン悪くなってからでないと治療開始にならず、タイミングが遅れてしまい、その時には、アルコール依存症が進んでしまっていて、健康や仕事、家族などを失ってしまうこともあります。

少しでも飲酒量を減らして、アルコールに関する問題を軽くし、断酒する前の中間目標として飲酒量を低減させるハームリダクション(減酒治療)という考え方です。

減酒治療(飲酒量低減治療)薬という選択肢もありです。セリンクロやレグテクトなどの薬を使います。ただし、この方法は、すべてのアルコール依存症の患者に行える治療ではないため、詳しくは、主治医にご相談ください。

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監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。