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症状別のよくある質問 DISEASE FAQ

新型うつ病

NEW TYPE DEPRESSION

非定型うつ病って何ですか?

新型うつ病の一つが、非定型うつ病と呼ばれるものです。

この非定型うつ病の特徴は、ふだんは抑うつ気分があるけれども、多少、良いことがあると気分が途端に良くなったりします。気分が変化しやすいことが特長です。少し、いやなことがあると極端に落ち込む反面、うれしいことがあると気分が良くなって一時的にうつ症状が消えて元気になります。これを、気分反応性と呼びます。

典型的なうつ病では、「不眠」「食欲低下」「自責感」などが多く見られますが、非定型うつ病では、反対に過眠、過食、他人を責めるといった症状が目立ちます。

対人関係で過敏になりやすい傾向があります。相手から、ちょっと、きつい言葉を言われると過敏に反応してキレてしまったり、見捨てられたと落ち込んだりします。

 日中に強い眠気がおこったり、昼間から寝ていたり、身体が重くなってしまう症状もあります。食べ過ぎて太ったりする場合もあります。

典型的なうつ病とは正反対に思える症状が現れるため周囲からは「単なるわがまま」と誤解されることもあります。パニック障害などの不安障害や軽い躁うつ病、双極性障害、パーソナリティー関連、気分変調性障害、ADHDなどを伴うこともあります。こうした非定型うつ病には、幼少時の不遇な環境も関係しているのではないか?とも言われています。認知行動療法、適切なSSRIなどのうつ病の薬が有効とされています。

関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。