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2020.06.04 問題解決療法

アイディアを実践してみよう!そして、振り返ろう!

アイディアを実践してみよう!そして、振り返ろう!

目次
“まずはやってみる”ことの大切さ
“振り返る”ことの大切さ
実例で理解する! “まずはやってみる&振り返る”
今回のまとめ

はじめに

問題解決を進めていくなかで、抱えている問題を整理し、目標を立て、目標を達成するための方法を考えることができたら、実際に試して、その結果を評価することが最後のステップになります。アイデアを出し、選ぶだけではもったいない。そのあとに実施し、振り返ることで、治療は進んでいきます。

そこで今回は、問題解決療法の第5ステップである、“解決案の実施と評価”について詳しく解説していきます。

“まずはやってみる”ことの大切さ

たくさんのアイデア(選択肢)からより良いものを選出し、実施する際には、“少しだけ”でも実施することが大切です。“少しだけ”でも実施することにより、様々な発見があります。

また、いきなり全部やるのはハードルが高い場合でも“少しだけ”ならやってみることが出来るかもしれません。“少しだけ”から始めて、やっていくうちに、やる気が出てこられる方はたくさんいらっしゃいます

まずはチャレンジしてみる。そして、チャレンジできた自分をほめてあげましょう。

“振り返る”ことの大切さ

「実施して、終わり」としたい気持ちもあるかもしれませんが、“振り返る”という大切な作業が残っています。

実行してみてよかったこと、困ったことを振り返り、目標が達成できたかどうか点検していく中で、さまざまな発見につながります。

大切なのは、うまくいったかどうかではありません(もちろん、うまくいくことが最終目標なのは、言うまでもありませんが)。

このプロセスが循環することが重要なのです。これができるようになれば、自然と問題は解決されていくでしょう。

実例で理解する! “まずはやってみる&振り返る”

前回の「朝目が覚めて15分以内に布団から出る」という目標を立てた方についてみていきましょう。※事例はいくつかのケースを組み合わせて改変した架空のケースです。

この方は“実現可能性か?”“コストは?”“昔上手くいっていたことはないか?”“今まで考えたこともないようなものはどれか?”等の観点から、

「紅茶か緑茶を枕元に置いて、目が覚めたら飲み」

「それで、10分以内に布団からでたら、ご褒美(チョコレート)を食べる」

「それでも、また布団の中に戻りたくなったら、夫に洗面台まで手を引いて連れて行ってもらう」

という計画を立てました。
その結果、一週間のうち3日は、15分以内に布団から出られるようになりました。

「10分を過ぎた日は、必ず起きることが出来なかった」ことから、ご褒美が重要であることがわかり、

「一度布団に出ても、布団に戻りたくなることは頻繁にあり、夫に手伝ってもらうことがとても有効でしたが、出張などもあり夫がいつもいてくれるわけではない」ので、夫がいない時の別の解決策が必要であることがわかりました。

「洗面所まで行って、作業が始まれば、そのまま起きていられること」もわかりました。

このような振り返りの情報から、新たな目標(布団から出た後、10分以内に朝食の用意に取り掛かる等)を設定したり、新たな解決策を考えたりして、問題解決のプロセスは続いていきます。

今回のまとめ

問題を整理し、目標を立て、解決策を考えることができたら、実際に試して、その結果を評価することが最後のステップになります。
新しいことを始めるのにはエネルギーがいります。まずは、少しでもやってみることが大切です。少しやってみるだけでも、いろんな発見がありますし、小さく始めることが新しい行動を開始するコツです。
そして、チャレンジできた自分をほめてあげましょう。
チャレンジしたら、その結果を振り返り、次につなげていきます。
“問題を整理し→目標を立て→解決策を出し→やってみて→振り返り→それをもとに、目標や解決策を立て直す…”、このプロセスを循環させていきましょう。

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<問題解決法についての記事はこちら>

ずは問題を整理しよう

SMART(スマート)なゴールを設定しよう!!

ブレインストーミングで解決のアイディアを出そう

どのアイディアを採用する?

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関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市からアルコール依存症専門医療機関、日本精神神経学会から専門医のための研修施設などに指定されている。