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治療法について TREATMENT

2012.11.19 パニック障害専門療法

不安障害 Up to dateセミナー

10月27日(土)

メルパルク名古屋にて行われた「不安障害 Up to date セミナー」に参加してきました。

 

 

【概要】

座長:医療法人和心会 あらたまこころのクリニック院長 加藤正

症例発表:「パニック障害の身体感覚過敏と薬物療法」 

名古屋市立大学大学院医学研究科 精神・認知・行動医学分野 近藤真前先生

特別講演:「不安障害の最新エビデンス:診断から治療まで」

名古屋市立大学大学院医学研究科 精神・認知・行動医学分野 渡辺範雄先生

 

近藤先生の発表では、パニック障害について、患者さんの抱えている「身体感覚への不安」と、そのため治療の中で病気や薬についてどのように説明をしていくことが必要か、ということを、先生ご自身の経験を通して話していただきました。

 渡辺先生の講演では、パニック障害、社交不安障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害、全般性不安障害といった不安障害それぞれについて、疫学、認知行動モデル、予後、精神療法と薬物療法の効果などについて、エビデンスに基づいて丁寧にお話ししていただきました。

 不安障害の予後(病気の回復時期や、その見込み)については、社交不安障害の10年後の寛解率(日常生活を支障なく送れるまで症状が改善される率)は約3割だが、再燃率(症状が再発する率)も約3割と低く、パニック障害の10年後の寛解率は約8割と高いが、再燃率も約5割と比較的高いなど、疾病ごとに、予後と寛解率の傾向が異なることが紹介されています。

 

また、2013年に発表される予定のDSM-Ⅴは、以下の点が変更になるとのことです。

・不安障害が、「不安障害」「強迫性とそれに関連する障害」「精神的外傷とストレッサー関連の障害」の3つに分類。

・これまで独立していた「適応障害」が、「精神的外傷とストレッサー関連の障害」に分類。

・「不安障害」に属していた強迫性障害が、「強迫性とそれに関連する障害」に分類。

 

不安障害は、生涯有病率(一生のうちにその病気にかかる人の割合)が3割弱と言われている、とても身近な病気です。新しい情報の収集、分かりやすい伝え方など、さらに勉強を重ねていかなければいけないと改めて感じる講演でした。

関連する情報

監修

加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長/名古屋市立大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医
所属学会 / 日本精神神経学会、日本うつ病学会、日本嗜癖行動学会理事、厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
クリニック/名古屋市からアルコール依存症専門医療機関、日本精神神経学会から専門医のための研修施設などに指定されている。