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働く人の発達障害
成人の広汎性発達障害の研究会に行ってきました
平成21年9月27日~28日に名古屋で「一般精神科診療における発達障害」という研修会に参加してきました。この研修会では、成人の広汎性発達障害の診断・評価・治療・支援がテーマになり総合的に理解することができました。
最近、広汎性発達障害の傾向がある方をよく診たりします。広汎性発達障害の方は、自分の思い通りに人が動いてくれないと相手に怒りをぶつけてしまったり、人から遊びに誘われても断ってしまったり、物への執着があります。特に共通していることは相手の気持ちを理解することが苦手なところです。クリニックにも人との関係が気づき方がわからない、人と接している不安になってしまうなどの主訴で来院される方もいます。
また、広汎性発達障害の方が統合失調者や気分障害、不安障害などの別な診断が付いていて広汎性発達障害が見過ごされていることも多いということを研修会で話がありました。確かに背景に広汎性発達障害があっても、精神障害の症状があるとそちらに注目をしてしまいがちになってしまいます。
精神科の治療を行なっていく上では、広汎性発達障害を見極める力が必要だということを痛感しました。
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監修

- 医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
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【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市からアルコール依存症専門医療機関、日本精神神経学会から専門医のための研修施設などに指定されている。
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