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2022.04.27 適応障害

適応障害かもと思ったら何科に行くのがいいの?精神科や心療内科の違いと病院へ行くタイミングなどをご紹介

適応障害かもと思ったら何科に行くのがいいの?精神科や心療内科の違いと病院へ行くタイミングなどをご紹介

適応障害は、強いストレスが原因となって、心身に不調をきたす病気です。心の不調の場合、精神科や心療内科が頭に浮かぶと思いますが、いざ受診しようとすると、どちらも同じようなイメージで何科にいくべきか迷われる方も多いのではないでしょうか。

今回は、適応障害になったら行くべき診療科や、病院に行く症状の目安から初診の流れについてを解説していきます。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。

適応障害になったら何科にいくべき?

こころの不調を扱う診療科には、「精神科」と「心療内科」があります適応障害の発症は強いストレスによるものですが、症状は人によってさまざまなため、自覚する症状によって、診療科を選択すると良いでしょう。

症状が複数あり、どちらか迷う場合は、精神科と心療内科のどちらも含んだ病院を受診すると、柔軟に対応をすることができます。

もし、普段受診しているかかりつけの医師がいる場合は、症状を伝えることで、どちらを受診すべきかの判断をしてもらえることもあります。

関連記事:適応障害とは?症状・原因・治療法までわかりやすくお伝え

精神科とは

精神科とは、心や精神状態にあらわれる、「こころの症状」を専門としています。不安や落ち込みなどの心の不調から、幻聴や幻覚、「誰かから監視されている」といった妄想など、こころで起こっている病気を治療します。

物忘れなどの認知症疾患や、アルコールや薬物などの依存症も精神科で相談ができます。

心療内科とは

心療内科とは、ストレスや心理的な要因からあらわれる、「からだの症状」を専門としています。心理的負担から頭痛や腹痛、吐き気など、心と体のバランスが崩れることであらわれる症状を治療します。

体の不調で内科を受診し、異常もないのに不調が続く場合は、一度、心療内科に相談してみることをおすすめします。

精神科と心療内科の違いとは?

精神科も心療内科も、同じ「こころの病気」を扱っていますが、次のようにあらわれる症状の違いによって分かれています。

  • 精神科:心の不調による「こころの症状」
  • 心療内科:心の不調による「からだの症状」

具体的に、精神科と心療内科で相談されることの多い症状の例をご紹介しますので、精神科に行くべきか、心療内科に行くべきかで悩んでいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。

<精神科で多い症状の例>

  • 周りから陰口を言われているように感じる
  • 幻聴がきこえるようになった
  • 幻覚が見えるようになった
  • 常に誰かから監視されているように感じる
  • 物忘れが増えた

<心療内科で多い症状の例>

  • 疲れているのになかなか眠れない
  • ストレスにより不安感や憂うつな気分が続いている
  • 学校や会社に行こうとすると腹痛や吐き気に襲われる
  • 特定の環境や状況で緊張や震え、呼吸症状などがある
  • 検査を受けても原因不明な頭痛や倦怠感が続いている

病院に行く症状の目安とは?

適応障害の症状は、原因となるストレスから離れると一時的に緩和されるため、すぐに気付きにくい場合があります。

しかし、一般的には、適応障害の症状が1週間から2週間続いたら、病院に行くことをおすすめします。学校や会社を欠席するなど、正常な社会生活を送れないほど深刻な症状の場合は、重症化や他の精神疾患の可能性もあるため、すぐに病院にかかるべきです。

適応障害は、「こころ」や「からだ」に変化があらわれます。下記を参考に、心当たりのある方は、当てはまるものがないかをチェックしてみてください。

こころの変化と兆候

こころの変化は、ストレスをきっかけにうつ症状や不安症状などが現れることが多いです。神経が過敏になり、人によってはイライラしたり怒りっぽくなることもあり、言動や行動が攻撃になるケースもみられます。

  • 憂うつな気分が続き、落ち込みやすくなる
  • 焦りや不安で気分が落ち着かない
  • 喪失感で何も手につかなくなる
  • 緊張して神経が過敏になる
  • 気持ちが不安定で涙が出てくる

からだの変化と兆候

からだの症状が目立つ場合は、なかなか適応障害と気づきにくいかもしれません。しかし、適応障害はストレスが原因と明確なため、特定の環境や状況によって症状があらわれたり、ストレスの対象について考えることで症状があらわれる場合は、適応障害の症状の目安になるでしょう。

  • 疲れているのに眠れない
  • 食欲が出ず、何を食べても美味しいと感じない
  • 緊張するとめまいや動悸、息切れがする
  • 原因不明の頭痛や肩こり、腰痛や吐き気などが続く
  • 疲れが取れず常に倦怠感がある

実際に病院へ行った後、初診では何を話せばいいの?

精神科や心療内科は、こころやからだに不調を感じながらも、イメージが先行し受診をためらう方も少なくありません。症状が悪化する前に適切に対処することで、治療の期間が短くすんだり、仕事を続けながら治療を進めることができることもあるため、不調を感じたら、我慢をせずに相談してみてください。

当院の初診では、患者さまを知るために、生い立ちや、強み、弱みなどをまずお伺いしています

その上で、現在どんな環境にいるのか、どんなことにストレスを感じているのかなどをヒアリングし、本当の問題を探しながら診断の見立てをしていきます。

適応障害には以下の3つの治療方法があり、患者さまにあわせた適切な治療法を見つけていくために初診のヒアリングは非常に大切です。

<適応障害の主な治療法>

  • 環境調整
  • 薬物療法
  • 精神療法

環境調整

適応障害の改善には、原因となったストレスから離れることが大切です。ストレスとなった出来事や、どんな環境に適応できなかったのかを見極め、周りの協力も得ながらストレスを減らす環境の調整をしていきます。

薬物療法

症状がつらく、日常生活に影響が出る場合は、抗うつ薬など薬で対処する場合があります。しかし、症状を一時的に緩和するだけで、根本的な解決にはならないため、環境の調整やカウンセリングも合わせて行うことが大切です。

精神療法

適応障害になる人は、ストレスの受け止め方にパターンがあります。自分の考え方のクセを知り、物事の捉え方を広げる認知行動療法や、問題を整理し、解決する能力を身につける問題解決療法によって、ストレスに対応できる力を上げることができます。

まとめ

適応障害になったら、精神科か心療内科を受診してください。どちらも対応できる病院が望ましいですが、迷った場合は、目立つ症状に合わせて受診してください。

  • 精神科:心の不調による「こころの症状」
  • 心療内科:心の不調による「からだの症状」

適応障害の症状は、うつ症状や不安症状などの「こころ変化」や、頭痛や吐き気などの「からだの変化」があらわれます。こうした適応障害の症状が、1週間から2週間続いたら、病院に行くことをおすすめします。

精神科や心療内科を受診することは、勇気が必要なことかもしれません。しかし、早期に適切に治療することで、治療期間の短縮や、重症化を防ぐことができます。

こころの病気は人には伝わりにくく、ひとりで抱えこむ患者さまも多くいらっしゃいます。

あらたまこころのクリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添い、患者さまにあった治療法で、回復に向けてサポートさせていただきます。適応障害に悩まれている方はぜひ、一度ご相談ください。

関連記事:身近な人が適応障害になった時の接し方とは?かけてはいけない言葉や周りの人ができることも紹介

関連記事:適応障害とうつ病の違いとは?「原因」「ストレスから離れた時の症状」「期間」の3つのポイントで見分けよう

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監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市からアルコール依存症専門医療機関、日本精神神経学会から専門医のための研修施設などに指定されている。