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公開日: |更新日: 社交不安障害専門療法

社会不安障害のグループに参加された方の感想

社会不安障害のグループ認知行動療法に参加された方から感想を頂きました。

  • 当初、グループワークは、どういった流れで進んでいくのか、本当に話し合い(認知療法)主体で自分の症状を改善していくことができるのか、疑問を抱いていました。
    しかし、実際にグループワークに取り組んでみると、今まで自分になかった価値観のようなものが発見できて、長年苦しんできた会食恐怖症に対する解決の糸口が見つかったように思います。
    今回は、基礎編ということで“行動実験”というものを少しかじった程度ではありますが、今後の実践編に向けて行動実験に積極的に取り組んでいきたいと思います。
  • グループに参加する事によって、人それぞれ抱えている問題は違っているが、私と同じように非常に悩み、何とかしたいと思っている人達がいるという事に勇気づけられました。私には、重大な出来事も、他の方に違う見方がある事を教えて頂き、気づかされ、もう少し楽に物事と向き合っても良いんだと思えるようになりました。
    また、自分に必要以上に注意が向いてしまう事で、人前で話をする場合、頭が真っ白になり、何を話したら良いかわからなくなっていた事も知りました。話し合う場面が苦手な私でしたが、同じ悩みを持つ方達との話し合いは回数を重ねるにつれて慣れてきた事もありますが、“そうそう私もそうなんです”と共感する部分も多く、“ホッ”とできる場にもなっていきました。
  • 私は、人前で話す事がとても苦手で以前、他のグループに参加した時も、何も悲しい気持ちはないのに声が震え、話があまりできませんでした。でも、今回は自分の気持ちを話す事ができ話も長くする事ができました。人前で立って話をしたり、その様子をビデオで後から見たり、人前でホワイトボードに字を書いたりと今までだったら逃げ出していると思います。でも、その結果を自分の目から見て、自分がそれほどみっともない人間ではない事が分りました。また、自信もできました。
  • 子どもが幼稚園に入り、様々な人との関わりが増えたのをきっかけに人と接する時に緊張してしまう様になり、顔がこわばり、全く表情が出せなくなるような時が出てきてしまいました。自分の母や姉と話す時も同様になる事が出てきたためカウンセリング※を受けたくて受診しました。
    しかし、これを治すためには、先生から「カウンセリング※より、グループに参加する方が良い」と言われ、人と接すのが苦痛で通院しているのにグループに参加するのがとても不安で嫌でした。
    初回は緊張のあまり帰りたくなりましたが、回を重ねて話すうちに場にも慣れ、自分が不安に思っている事と、他の人のとらえ方にとても差がある事が分り、考え過ぎていたのかなと少し気が楽になり、少しずつではあるけど人と接する自信がついてきている実感があります。
    このグループに参加して、自分であれこれ心配して決めつけて避けているより、やってみないと結果は分らないものだ(案外うまく行く事もある)という事が分りました。自分が思っている程、他人はそれ程何とも思っていないと思いました。参加してよかったです。
    あまり自分がどう思われるか気にしないようにしようと思えるようになってきました。
  • 現在、20代後半ですが、中学校の頃よりSADで悩んできました。薬を下さる病院をたくさん回りましたが、あまり効果がなくうつも併発し、苦しかった時にここの病院の社会不安障害向けグループ療法を知り、すぐに参加させて頂きました。
    まず、病気の事を知り、自分の病はどこから来ているのかを知ることができて、大きな心境の変化がありました。
    自分への評価が低すぎる、ということもグループのみなさんからのご意見で気付くことができ、自らの姿を映像で客観的に見てみると、自分が思っていたよりも自分は普通である、ということを身をもってしまりました。
    長い間、心につかえたものがようやく取れた気がします。もっとこうした内面からアプローチしていく治療が日本中に広がってほしいと思っています。
    ここに来て初めて、自分の病気や症状と真剣に向き合えたような気がします。

(※当院では個別面接は行いますが、いわゆる「カウンセリング」は行っておりません)

関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市からアルコール依存症専門医療機関、日本精神神経学会から専門医のための研修施設などに指定されている。