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成人ADHD(注意欠如・多動症)に対する当院の取り組み

カテゴリー: ADHD, 研修・学会 | 投稿日: 2018-07-13

6月4日に、院長先生とスタッフで、企業にて研修会を行ないました。

テーマは、

「成人ADHD (注意欠如・多動症) に対する臨床現場の取り組み~薬物療法と心理療法の両輪~」です。

 

 

この研修会では、成人ADHDに対して、薬物療法と心理支援のそれぞれの側面から、当院がどのように取り組んでいるか、お話させていただきました。

参加された企業の方々からも、とても具体的で重要な質問をたくさんいただき、改めて勉強させていただく、素晴らしい機会となりました。

 

近年、成人発達障害 (自閉アスペルガー症、注意欠如・多動症など) というキーワードを目や耳にする機会が増えたように感じます。

また、実際に日々の臨床においても、成人発達障害を疑い来院される患者さんの数が増えているように感じます。

  この背景には、

・実際に患者さんの数が増えている

・発達障害に対する認識が高まった(患者さん側、医療側ともに)

など、さまざまな要因が考えられます。

 

このような流れのなかで、受診いただき、早期発見、早期治療 (支援) が行えることは、とても重要だと常日頃から思います。

しかし、発達障害と一言で言っても、さまざまな特徴 (得意/不得意) があります。また、個々人が生活している環境も多様です。

当院では、発達障害という言葉にこだわりすぎず、患者様一人ひとりの日常生活での困り事を一緒に見つけ、治療 (支援) していくことを大切にしております。

これからも、今回のような研修会を行ない、クリニックとしての支援技術の向上に努めて行きたいと思います。

梅雨時とパニック障害の関係

カテゴリー: パニック障害, 認知行動療法 | 投稿日: 2018-06-27

 

 

 

 

6月も後半になりました。朝晩の気温差が激しいことがもちろんのこと、

天気の移り変わりも激しいこの季節、体調を崩しがちになりやすいですよね。

では、皆さんの「体調を崩す」にはどのようなものがあるでしょうか。

頭が痛い、なんだか息苦しい、胸が詰まる感じ、弱い吐き気、軽いめまい、手先が冷たい感じ、顔の火照り、いつもより汗をかきやすい…人によって様々な症状があると思います。

どの症状をとっても不快な感覚だと思いますが、これらは生きている限り時々は体験する自然な体の症状です。

 

しかし、このような不快な体の感覚が、不安感を引き起こす病気があります。

それは、パニック障害と呼ばれる症状です。

パニック障害は、突然パニック発作と呼ばれる体の症状が生じます。この「突然」というのが辛いところで、パニック障害の方は、発作が起きているときには「深刻な病気なのではないか」という不安になり、発作が起きていないときでも「また発作が起きるのではないか?」という不安になる、というとても辛い状態です。

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※パニック発作一覧

□ 心臓がドキドキする

□  汗をかく

□  体や手足の震え

□  呼吸が早くなる、息苦しい

□  息がつまる

□  胸の痛みまたは不快感

□  吐き気、腹部のいやな感じ

□  めまい、ふらつき、頭が軽くなる、気が遠くなる感じ

□  現実でない感じ、自分が自分でない感じ

□  コントロールを失うことや、気が狂ってしまうのではないかという心配

□  死ぬのではないかと怖くなる

□  しびれやうずき感

□  寒気またはほてり

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この状態が続くと、パニック障害の方は些細な自身の身体の状態の変化に対して過敏になっていきます。

「息苦しい…過呼吸の前兆かも」

「吐き気がする…このままだと吐いちゃうかも」

「朝からめまいがする…発作になって倒れてしまうかも」

 

本来、動悸や息苦しさといった体の症状は、人間が危険を察知すると生じる自然な体の症状です。

ところが、パニック発作を繰り返すうちにこれが逆転し体の症状を危険なものだと感じるようになってしまいます。

このような、身体症状に過敏になってしまう症状を、身体感覚過敏といいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この身体感覚過敏に対して、当院では身体感覚曝露という治療を定期的にグループ療法の中で行っています。

身体感覚曝露は、苦手な身体感覚をわざと引き起こし、体験やグループでの共有を通して、「発作に似た身体感覚が起きても安全である」ことを体験的に学ぶ治療法です。

この治療を通して、身体感覚過敏や不安感から開放されることを願っています。

ご興味のある方は、まずは医師にご相談いただければと存じます。

 

がんばった人ほど五月病になりやすい

カテゴリー: その他 | 投稿日: 2018-06-05

がんばった人ほど五月病になりやすい

一般的に五月病とは、ゴールデンウイーク明け頃に起こる「抑うつ状態」のことを言い、特に新入生や新入社員を中心に起こりやすいとされています。
春に生活環境が変わったことによるストレスが原因とされ、その変化に適応しようとした疲れが連休明けに出てしまうと考えられています。
新しい環境に馴染もうと頑張った人ほど、五月病になりやすいのです。
五月は新緑が芽吹く気持のよい季節である一方、こころの病気には要注意の時期でもあるのです。

【ストレスの大きさを考える】
自分自身の入学や異動といったことから、子供の進級や受験、上司や部下の異動など、変化は様々な場所で、様々な人に起こります。つまり五月病はどんな人にでも起こり得るのです。
よく「大きな変化」が原因と言いますが、「大きなストレスをもたらす小さな変化」もあります。また「積極的な変化」や「うれしい変化」であっても、ストレスを感じる瞬間はあるものです。
起こった変化の大きさや種類ではなく、かかるストレスの大きさを考えることが重要です。

【五月病の症状】
五月病とよばれる「抑うつ状態」になると、次のような症状があらわれてきます。

●気分が滅入って何事にもやる気が出ない
●学校や会社に行きたくない、行けない
●体調不良(頭痛、胃腸の不調など)が頻繁に起こる
●寝つきが悪い、もしくは早朝に目が覚める
●イライラしたり落ち込んだりと気分が不安定になる

このような症状が続くと「抑うつ状態」とされますが、症状が重い場合には「適応障害」や「うつ病」であることも考えられます。
また、「社交不安障害」や「パニック障害」などのこころの病が、五月病のような症状としてあらわれている可能性もあります。

五月病の症状

【この時期に特に関連が深いと考えられる病気】

●社交不安障害
進学や異動、昇進などで新たな人間関係を築いたり、人前で話す機会が増えたりすることによって、五月病のような症状があらわれる場合があります。
社交不安障害では、人からどのように見られているのかとても気になります。
何か失敗をすると、新しい仲間や上司にどう思われるか、過剰に不安を抱えてしまいます。そして人との関係を避けるようになり、学校や会社にも行けなくなってしまいます。

●パニック障害
パニック障害では、動悸や不安を伴うパニック発作と、慢性的な身体の不調が起こります。
だんだんと暑くなってくる五月頃は、ほてりや動悸からパニック発作が起こりやすくなることもあり、五月病の症状として認識されることもあります。

【五月病の治療方法】
まず最も重要なことがストレスを軽減させることです。好きなことをしたり体を動かしたりして気分転換をしてみましょう。
それだけではうまくいかない場合には薬物療法も視野に入れます。同時に認知行動療法を用いて考え方のクセを修正していきます。

五月病とよばれる「抑うつ状態」は、症状が重くなると「うつ病」などの病気となります。また他のこころの病が潜んでいる場合もあります。
「ただの五月病」だと思って侮らずに、「気分が優れない」と感じたら、早めに医師にご相談ください。

社交不安障害のグループ療法について

カテゴリー: 社交不安 | 投稿日: 2018-05-23

当院では社交不安障害のグループ療法を、1クール12回、およそ3ヶ月間にわたって行います。はじめに社交不安障害のメカニズムについて学んでから、行動実験とよばれる療法を用いて、症状の改善に取り組んでいきます。

社交不安障害の方は、人からどのように見られているのかを、とても気にしてしまいます。人前で発表する場面などで「自分が失敗して*、相手から変に思われる」と考え、さらに不安が増していきます。
*注:手が震えるなどの身体症状や、愛想笑いなど(安全保障行動)をしてしまう自分に注意が向いてしまい(自己注目)、悪循環となってしまいます

また、社交不安障害は、不安な場面が始まる前から「また失敗したらどうしよう?」と考え(予期不安)、終わったあとにも「もっとあぁすればよかった」「なんであんな風にしかできなかったんだ」など、自分を責め、自己嫌悪に陥ります。

【社交不安障害の悪循環】

山田和夫監修“よくわかる社会不安障害” 主婦の友社 p.17 より引用


山田和夫監修“よくわかる社会不安障害” 主婦の友社 p.19 より引用

その結果過剰な不安を抱えて、人との関係を避けるようになってしまうのです。

そこで当院では、2006年に社交不安障害の方向けに、グループ療法を開始しました。以降、350名程度の方がグループ療法に参加しておられます。

【グループ療法の効果には、次のようなことがあります。】
・ 自分だけが悩んでいるのではない、自分は変なんかではないと気付くことができ、同じ症状で悩む仲間と一緒に治療に取り組むことができます。
・自分を客観的に見ることができ、症状が改善している先輩たちからスキルを学ぶことができます。

【一方で参加をためらってしまう方もいらっしゃいます。】
「どんな人が参加しているのかなど、グループ療法はとても不安」
・・・スタッフがしっかりサポートします!一緒に症状を改善していきましょう。
「スケジュールの調整がむずかしい」
・・・予定を何とかやりくりして参加されてる方がほとんどです。

【実際に参加されていた方の感想を少しご紹介します。】
(2018年4月28日、グループ療法が1クール終了しました)
・参加する前は不安だったが、社交不安障害のメカニズムがわかり、治療が可能なものだと理解できた
・自分だけではないという安心感があり、自分も頑張ろうという気持ちになれた
・自分自身が無意識のうちに、とても人の評価を気にして苦しくなっていたことに気づきました
・安全保障行動、自己注目などについて学び、自分の行動を客観視できるようになった
・自分だけでは思いつかないような反論、考え方があって、視野が広がった
・予想をたて、反論を考えることは、自分自身を客観的に見る視点を教えてもらえた
・自分の心の中ばかり見るのではなく、他に目を向けるだけで、こんなに世界が違って見えてくるのだなと思いました
・今までなら不安に負けて回避してしまうような状況にチャレンジすることが出来て良かった
・「不安な場面を体験した人のほうが良くなる」のを信じて行動実験を続けていきたい
(※個人的な情報に配慮し、文意が変わらない程度に一部編集しております)

症状が改善して、それまで避けていたことができるようになったり、気持ちが前向きになったりしている方を見るのは、私たちスタッフにとってもうれしいものです。
参加された皆様、お疲れ様でした。ありがとうございました。

【一緒に症状の改善に向けて取り組んでみませんか?】
「人前であがる」
「緊張して身体が震える」
「人と関わる場面を避けてしまう」
こうした症状でお困りの方、一緒に症状の改善に向けて取り組んでみませんか。ぜひ一度、ご相談ください。

うつ病や不安障害の“お母さん”へ

カテゴリー: グループ療法, ひきこもり・不登校 | 投稿日: 2018-03-19

一般的に、女性にとって、家族のコミュニケーションは、非常に重要と言われています。そして、女性のうつ病や不安障害で、薬物療法だけでなかなか治らない場合、背後に家族の問題がある場合があります。

なかなか改善しないうつ病や不安障害の方で、女性の場合、家族の人間関係が大きく影響していることが多いと言われています。よくよくお話を詳しくお聞きすると、ご家族の問題の中でも、とりわけお子さんの「ひきこもり」や「不登校」でお悩みのようです。

大切なお子さんが「ひきこもり」や「不登校」ときは、それを取り巻く家族(特にお母さん)にとっても、大変、不安でつらい状況です。ところが、ご家族が不安でつらい状況では、さらに問題が悪化し、悪循環となってしまいます。

うつや不安が強くなると、自分のやってきたことに自信が持てなくなったり、自分を責めてしまったり、将来のことをあれこれ考えてしまうことが多くなります。ですから、お母さんは、自分の子育てが悪かったんじゃないかと不安になり、自分を責め、ますます対応に自信が持てなくなってしまいます。
それに加え、ご家族の問題は、人に相談しづらいこともあり、一人で抱え込んでしまったり、混乱してしまい、知らず知らずのうちに問題に巻き込まれてしまうことが多くなります。

このような悪循環の状態から一歩抜け出し、問題解決に取り組むためには、まず、状況を整理し、問題の理解を深め、自分自身が健康を取り戻し、変わっていくことが大切です。

当院では、平成30年3月28日(水)より、「ひきこもり・不登校の家族をもつ親(=自分)のための初期集中プログラム」を行います。このプログラムでは、問題のメカニズム、ポジティブなコミュニケーション、「ひきこもり」や「不登校」に巻き込まれずに、自分自身の生活を豊かにすることなどについて、一緒に学び、考えます。

できるところから一歩ずつ、一緒に始めていきませんか。参加をご希望の方は、一度、医師やスタッフにご相談ください。

(心理士・関口)