名古屋市/心療内科/精神科/うつ病/不安障害/瑞穂区/昭和区/天白区/南区/緑区/熱田区/日進市/中区/パニック障害/摂食障害/あらたまこころのクリニック

心療内科 精神科 医療法人和心会 あらたまこころのクリニック
〒467-0066
名古屋市瑞穂区洲山町1-49
TEL:052-852-8177

できるだけ薬に依存させない治療。あらたまこころのクリニックオフィシャルブログ

うつ病の研修会に参加してきました

カテゴリー: うつ病と躁うつ病, 研修・学会, 認知行動療法 | 投稿日: 2017-12-11

11月26日(土)に、東京で開催されたうつ病の研修会に参加してきました。

Session1 「外来診療における簡易型認知行動療法の実践」

座長:淺井 達藏先生(浅野神経内科クリニック 院長)
演者:大野 裕先生(一般社団法人認知行動療法研修開発センター)

Session1では、大野裕先生に認知行動療法の講義をしていただきました。大野裕先生の話はとても分かりやすく、毎回新しい気づきをいただくことができます。今回は、認知行動療法の誤解されやすい点についてのお話が大変勉強になりました。

認知行動療法は、考え方(認知)と実際の振る舞い(行動)の変化を通して、現実の問題を解決する力を高めていく精神療法で、うつ病を始めとする精神疾患に治療効果が認められている注目の治療法です。一方で、知名度が上がっていくことで、「認知や行動を変えることが目的」という誤解も生まれていきました。

認知行動療法の目的は、治療を受ける本人が現実の問題に立ち向かっていく力を高めることにあります。認知と行動の変化はそのための手段であって、決して目的になってはいけません。当院でも認知行動療法のプログラムを行っておりますが、この違いを意識し、患者様のお役に立てるように努力して参ります。

 

Session2 「うつ病患者の真の回復を考える」 

① 講演「うつ病の残遺症状の認識とその対応」

座長:平安 良雄先生(横浜市立大学大学院医学研究科 精神医学部門 主任教授)
演者:上島 国利先生(昭和大学 名誉教授)

② パネルディスカッション「実践!うつ病治療における残遺症状のマネジメント」

パネリスト:粥川 朋哉先生(大阪市立総合医療センター 精神神経科)
信田 広晶先生(医療法人社団 心癒会 しのだの森ホスピタル 院長)
本郷 誠司先生(医療法人社団 慈泉会 市ヶ谷ひもろぎクリニック  精神科 診療部長)

Session2では特にうつ病の残遺症状についてのお話をいただきました。うつ病は治療を通して徐々に症状は改善していきますが、いくつかの症状が残りやすいと言われております。各医療機関での取り組みや研究の紹介を通して、不安感や億劫感などの残りやすい残遺症状とその対応についてのお話をいただきました。

治療を通して改善していくことを患者様と一緒に喜びつつも、症状の細かい変化にも気を使い、丁寧な治療に取り組んでいけたらと思います。

(心理士・宮本)

働く人のADHDへの取り組み

カテゴリー: ADHD | 投稿日: 2017-12-02

■ ADHDとは?

ADHDとは、「注意欠如・多動症(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorders)」のことです。落ち着きがない、授業中に座っていられないなどのイメージがあるかもしれませんが、大人のADHDでは、仕事でのミスが多い、時間管理が苦手といった症状が目立つことが多いです。
過去の記事でも詳しくお話ししていますので、参考にしてみてください

当院は、児童の発達障害の専門ではありませんが、職場などで見られる困り事に対し、アプローチを行っていきます。

 

■ ADHDの可能性が考えられるときは

最近では、ADHDと診断された患者様には、早い段階でストラテラやコンサータ(どちらもADHDの症状を和らげる効果があるお薬です)を処方する傾向がありますが、当院では患者様にどんなサポートが必要かを幅広く考えていきます

○当院では、ストラテラやコンサータなどのお薬を処方する前に、しっかりとアセスメントを行なっていきます
 当院では医師の診察、臨床心理士による面接、ウェクスラー式成人知能検査(WAIS:ウェイスと読みます)、その他質問紙検査などを組み合わせて診断を行っていきます。

○それぞれの患者様に合った治療方針を立てます
 ADHDの治療は、すぐにコンサータやストラテラのようなお薬を使うことではありません。もちろんお薬で症状を和らげることも大切ですので、必要な患者様には治療初期からお薬を服用してもらうこともあります。
しかし、依存性などのことを考え、薬だけに頼らず、基本的にはまず患者様の特徴を知り、生活の工夫や環境の調整を行って困りごとに対処することを目標とします。

 

■ WAISとは

先ほど診断のお話のところでご紹介したWAISは、患者様の特徴を知るために必要不可欠な検査です。今回はそのWAISについて詳しくご紹介していきます。

WAISとはよく使われる心理検査のひとつで、その人の知能指数(IQ)を算出することができます。知能指数と聞くと「頭の良し悪しを見られるのかな?」と嫌な印象を抱かれる方もいるかもしれません。
しかし実際には、IQの算出はもちろん、その他にもっと細かく分類した能力の指数を測ることができます。たとえば、「状況を読み取る力はある反面、言葉で説明することが苦手」「知識はたくさんある一方、非常に忘れっぽい」など、その患者様の特徴を細かく、具体的に知るためにWAISを行うのです。

 

■ WAISを行うメリット

WAISを実施する一番のメリットは、患者様の得手・不得手が具体的に分かることです。日常生活や社会生活をおくる中で困難を感じているけども、なぜそうなっているのか分からず、解決法が見出せないまま苦しんでおられる方がたくさんおられます。
その中には能力的なアンバランスさが隠れている人も多いのが実際です。当院ではそのアンバランスさを分析し、患者様に合った援助法を考えます。患者様に自分の苦手なところを受け入れてもらい、得意なことを活かすための道具としてWAISは役立ちます。

 

■ WAISで分かること・分からないこと

WAISの結果からその人の様々な情報を得られることは事実ですが、全て分かるわけではありません。WAISで分かること、分からないことを簡単にまとめてみました。

分かること

  • どんなことが得意でどんなことが苦手か
  • ADHD傾向や他の障害の傾向が見られるかどうか
  • コミュニケーションの特徴や問題への対処の仕方

分からないこと

  • ADHDかどうか
    →WAISだけで確定はできません
  • なぜその領域が苦手なのか理由を断定すること
    →あることが苦手なのがADHDによるものなのか、違う原因によるものなのか、WAISだけでは分かりません

当院では、職場などで見られる困り事について、WAISの結果を含めたさまざまな情報を踏まえて判断し、その方にあったサポートができるようつとめています。
次の記事で、具体的な例を挙げてみたいと思いますので、関心のある方は、ぜひ読んでみてください。

(心理士・円増&関口)

11月のクラフト

カテゴリー: デイケア | 投稿日: 2017-11-20

冷え込みが強まり鍋が美味しく感じる季節になりましたね。皆様はいかがおすごしでしょうか。
街並みは、ハロウィンからクリスマスの装いになってきました。

今月のデイケアのクラフト・プログラムでは、ボンボンで作るクリスマスリースを作りました。

温かみのある素敵なリースが、たくさんできました。

それでは、風邪やインフルエンザが流行り出す季節になりましたが、皆様お体にはお気をつけください。

(作業療法士・小出)

うつ医療セミナーin NAGOYAに参加してきました

カテゴリー: 研修・学会, 認知行動療法 | 投稿日: 2017-11-13

うつ医療セミナーin NAGOYAに参加してきました。

一般講演「うつ病治療におけるリカバリーギャップを考える」

  • 日時:2017年10月28日(土)
  • 演者:菊池 俊暁 先生
  • 一般財団法人 認知行動療法研修開発センター理事

1. うつ病の治療において、目指すものは症状学的寛解(クリニカルリカバリー)と、機能回復(ファンクショナルリカバリー)

症状学的寛解とは残遺症状(抑うつ気分、無気力など)のない状態をいいます。うつ病スコアがゼロに近い状態です。この状態が医療側から観たリカバリー(クリニカルリカバリー)です。
そして、機能回復(ファンクショナルリカバリー)とは、症状寛解のもと、仕事や家事・育児等の社会生活や対人関係を取り戻し、余暇を充実して過ごしたりして、患者自身が満足した生活を送れるようになることを言います。

2. リカバリーギャップとは

症状寛解はしていても、患者自身が社会生活を充実・満足して送れるようになっていない状態のことをいいます。

3. ギャップを埋めるために

5つの要素

  1. 人とのつながり
  2. 希望などのものの見方・考え方
  3. アイデンティティ(自分らしさ)
  4. 意味づけ
  5. エンパワメント(セルフマネジメント)

があり、そのためには薬だけではない治療プログラムが必要です。具体的にいうと、認知行動療法が有効になります。
その人の強味に焦点を当てる治療を行うことで

  • 自分の人生は、自分でコントロールする。人生のコントロール感がもてるようになります。

 

<当院の取り組み>
薬物療法と併用して、認知行動療法を用いた様々なグループ治療(集団認知行動療法、ストレスケアグループ, 再発予防グループ)を行っており、症状が寛解(クリニカルリカバリー)するだけでなく、充実した社会生活を送れる(ファンクショナルリカバリー)ことを目指します。
ご関心のある方は、クリニックまでご相談ください。

(看護師・松代)

「ウワの空」になったときの対処法

カテゴリー: マインドフルネス | 投稿日: 2017-11-11

秋になり涼しくなってきましたが、夏の疲れが取れなくて、体がだるくて疲れやすい、やる気が出ない、集中できない・・・などでお困りではないでしょうか?

疲れてくると「ウワの空」の状態になって、目の前のことに集中できなくなり、疲れを押して頑張り続けると、余計に集中が続かなくなるという悪循環になります。
また、原因が分からずにイライラしたり、漠然とした不安につながることもあります。こうした状態をそのままにしておくと、不眠やうつの症状として現れることもあります。

「ウワの空」セルフチェック

□ 日々やることに追われている
□ 疲れやすい
□ 日々やることに追われている
□ 疲れやすい
□ なかなか決断できない
□ 眠れない集中が続かない
□ 将来に対して漠然と不安がある心配事ばかり考えている
□ 頭がボーっとしているやる気がでない
□ いつまでもクヨクヨしてしまうイライラする
□ ふとした瞬間にため息がでる

合計      個

チェックが5個以上の方には、マインドフルネスが有効かもしれません。
参考文献:ビギナーのためのマインドフルネス瞑想 マガジンハウス

 

マインドフルネスでは、呼吸法などで、このような「ウワの空」の状態で浮かんでくる考えに気づくためのトレーニングをしていきます。

浮かんでくる考えに意識的に気づいて、一定の距離を取り続けることで、考え込みに巻き込まれなくなり、有意義な時間を過ごすことができるようになります。

(心理士・片桐)