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2020.06.15 マインドフルネス社交不安障害専門療法パニック障害専門療法認知行動療法グループ療法復職支援プログラム

なぜ、マインドフルネスが再発予防に役に立つのか?

なぜ、マインドフルネスが再発予防に役に立つのか?

【目次】
再発のリスクファクター
マインドフルネスとは
まとめ(なぜ、マインドフルネスは再発予防に有効なのか)

はじめに

あらたまこころのクリニックでは、うつや不安障害への再発予防の取り組みとしてマインドフルネスを取り入れています(マインドフルネスについては、こちらこちらをご覧ください)。
マインドフルネスは、座禅やヨガや瞑想と言った、東洋の修行法をうつ病や不安障害の治療のためにアレンジしたもので、その効果が近年、精神医学や脳科学で実証されてきています。

今回は、座禅やヨガから生まれたマインドフルネスが、なぜ、うつ病や不安障害の再発予防に役に立つのかをご説明していきます。

再発のリスクファクター

再発のリスクファクターの一つに「考え込み」が挙げられます。
「考え込み」とは、過去の辛い記憶や未来の心配で頭の中がいっぱいになった状態です。それらが頭の中でグルグルと渦巻いて離れず、堂々巡りになって、答えが出ません。

うつを経験している人は、ストレスへの対処について「考え続ける」傾向があります。なので、ほんのわずかなストレスから、うつ病時の思考パターンが引き出されます。症状があって辛かった時の、気持ちや考えや体の感覚がよみがえってきて、それにグルグルと巻き込まれていってしまうのです。

マインドフルネスとは

定義

座禅やヨガや瞑想をイメージしていただければ近いです。

「今、ここ」の現実に集中し、今自分が感じていることに客観的に気づいている事と定義されます。言葉にすると、いささか、わかりにくいですね。具体的にみていきましょう。

どんなことをするのか

具体的には、呼吸やそれに伴う体の感覚に繊細に注意を向けたり(呼吸法)、とてもゆっくり歩きながら足裏や脚を運ぶ感じに意識を向けたり(ウォーキングメディテーション)、体の中の感覚を繊細に感じて行ったり(ボディスキャン)します。

どんな目的があるのか

「そんなことをして何になるの?」というクエスチョンが聞こえて来そうです。
これ等の練習を通して、マインドフルネスは何を目指すのか?

それは、①「今、ここ」の現実に集中する事、②今の自分の状態に気付いている事の2つです。詳しく見ていきましょう。

①「今、ここ」の現実に集中する

先ほど、“「考え込み」とは、過去の辛い記憶や未来の心配で頭の中がいっぱいになった状態”とお伝えしました。つまり、「過去/未来、ここでない何処か」の事を考え込んでいるのです。その反対が「今、ここ」での現実になることはお分かりですね。

考え込みとは「言葉」の力を利用した営みです。
「犬!!」と急に言われたら、頭の中で犬の姿や鳴き声や昔買っていた犬の思い出が再生されるかもしれません。そのように、言葉には時間や空間を超えて、人に働きかける力があります。
うつや不安が無いときは、未来の計画を立てたり、よりよい自分の姿をイメージしたり、楽しかった経験を思い出したりなど、時間や空間を超える力をうまく利用しています。
が、うつや不安が強い時は、今ここには存在しない、過去や未来の辛い考えにとらわれてしまうのです。

それに対して、マインドフルネスは、「今、ここ(↔過去・未来)」の「身体などの感覚(↔言葉)」を繊細に感じることで対応していきます。

考え込み マインドフルネス
過去・未来 現在
頭の中で思い描いたどこか 自分がいるこの場所
言葉 身体や感覚

②今の自分の状態に気付く

そのような、「今ここ」を繊細に感じていくようになると何が起こるのでしょうか?そうすることで、自分の状態をまんべんなく感じ取れるようになります。

考え込みとは自身の考えに注意が集中している状態です。「考えにとらわれている」とも言います。

マインドフルネスのワークを通して、「今ここ」に繊細に注意を向けていくことで、それまでとらわれていた「考え」は自分の状態の一部であることに気付きます。
考えだけでなく、耳に聞こえるもの、目で見えるもの、皮膚で感じるもの、体の内部で感じられるもの、あらゆるものに気付いていく中で、「考え」はその中の一つでしかないことを実感し、辛い考えが湧いてきても、それにとらわれず、自分のしたい事・するべき事に意識を向けられるようになるのです。

まとめ(なぜ、マインドフルネスは再発予防に有効なのか)

①「考え込み」は、うつ病再発の大きなリスクファクター。
②「考え込み」とは、「言葉」によって、「過去/未来」の「どこか」が頭の中で再生されている状態。それに対して「マインドフルネス」は「身体や感覚」を繊細に感じ、「いま」「ここ」にしっかりと留まっている状態。
③マインドフルネスを練習する中で、考え込みにとらわれなくなり、自分のしたい事・するべき事に意識を向けられるようになる。
④よって、「マインドフルネスは再発予防に有効」といえます。

あらたまこころのクリニックでは、マインドフルネスのグループを金曜の10:00と土曜の14:00に開催しております。
興味のある方・参加を希望される方は医師までご相談ください。

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<マインドフルネスについての記事はこちら>

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マインドフルネス呼吸法のご紹介

マインドフルネス実践のポイント

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関連する情報

監修

加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長/名古屋市立大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医
所属学会 / 日本精神神経学会、日本うつ病学会、日本嗜癖行動学会理事、厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
クリニック/名古屋市からアルコール依存症専門医療機関、日本精神神経学会から専門医のための研修施設などに指定されている。