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公開日: |更新日: 認知行動療法

認知療法の研修に参加してきました

6月17日に、犬山で行われた認知療法の研修に参加してきました。

 

研修名:「Learn to Expert~方法としての認知療法~」

一般講演

座長:医療法人桜桂会 犬山病院 副院長兼副理事長 高沢悟 先生

演者:愛知県厚生連 尾西病院 吉田聡 先生

「双極性障害へのジプレキサ使用経験」

 

特別講演

座長:医療法人桜桂会 犬山病院 副院長 犬山認知・行動科学センター

センター長 井上眞人 先生

演者:医療法人内海慈仁会 内海メンタルクリニック院長 井上和臣 先生

「復職デイケア:多職種チームと認知療法」

井上和臣先生は、ペンシルバニア大学精神医学教室認知療法センターのアーロン・ベックのもとで認知療法について学ばれ、帰国後、日本認知療法学会を立ち上げたパイオニアです。大学で教育者としても活躍される一方、平成244月より兵庫県にあるクリニックの院長を務められるなど、大変熱心に活動されています。当院でも、これまで井上先生の講演会に参加したり、ご指導いただくなどご縁がありました。

講演では、井上先生のクリニックで実践されている復職デイケアの紹介や、認知療法のポイント、復職デイケアの中でどのように認知療法を活かしていくか、など多岐にわたる内容でした。どれも勉強になる内容ばかりでしたが、特に印象に残ったのが、回復していく先輩の姿を見て後輩が学んでいく「屋根瓦方式」という言葉でした。

復職デイケアだけではないですが、同じ症状で悩む患者様が集まり、グループで治療に取り組むことの治療効果はとても高いです。当院でも、うつ病や不安障害など様々な治療において、回復していく方から学ぶものはとても大きいように思います。

このお話を聞いて、患者様が元々持っている力の大きさを改めて考えさせられました。当院の復職デイケアにおいても、患者様が持つ力を発揮していけるよう治療を大切にしていきたいと存じます。

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監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。