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“整理”上手は治療にプラス!?~整理の仕方をご紹介~

“整理”上手は治療にプラス!?~整理の仕方をご紹介~

【目次】
1.知っておいてほしいこと3つ
2.“整理”の仕方
3.今回のまとめ

はじめに

前回は治療には両輪があることをお伝えしました。それは、“対処・工夫”と“整理”です。
特に、“整理”することは見逃されがちです(自分の状態・苦手さ・課題etc)。
自分のことを振り返るのは、難しい作業ですよね(詳しくは【コラム:良い治療法を使うだけでは治らない!?】)。
そこで今回は、“整理”の仕方について詳しく解説していきます。

知っておいてほしいこと3つ

  1. 今回のコラムでは“整理”の仕方について解説していきます。
  2. 自分のことを整理するのは難しい作業ですが、やり方を学んで身に着けて頂ければ、少しずつ上達するはずです。それでもうまくいかないという方は、“整理”することが苦手であるということを“整理”できたということになります。自身でうまくいかないという方は専門家のサポートの下で行ってみても良いでしょう。
  3. “整理”は治療の中で、そして治療が終わってからも続いていきます。治療後には、“整理”することが自然と身に付き、これからの人生の中で、ご自身の現状をうまく整理できるようになっていきます。それが、あらたまこころのクリニックが目指す、再発予防の一つになります。

“整理”の仕方

今回は、今困っていることを“整理”する方法をお話します。

まずは状況を振り返ってみましょう。なるべく具体的に振り返ることが重要です。例えば、「会社で仕事をしているときが、つらい」という状況があるとします。ただ会社で仕事をしている時間は多くの方々が1日8時間程度のはずです。8時間ずっとつらかったのでしょうか?このような状況を具体的にしていくときのポイントは、いつ・どこで・誰と・何をしているときの4点を確認することです。そうすると、「●月●日●時頃、上司のデスクの前で、上司に、資料の確認をしてもらっているとき」となります。より具体的になりましたね。

次に、その状況に対してどのように考え、感じ、ふるまったのか“整理”していきます。例えば、「不安になって(感じ)、早く終われと思った(考え)。上司に自分の頑張りを認めてもらえず悲しい気持ちになった(感じ)。本当は自分の主張をしたかったのだけれども、怒られるかなと思って(考え)何も言わずに黙ったまま自席に戻った(ふるまい)」などが挙げられるかもしれません。

そして最後にこのようなことが起こると、生活上何に困るのかを“整理”していきます。例えば、「家に帰ってからも仕事のことばかり考えて週末人と会う約束を断るようになっている。仕事で上司が怖くなって書類を提出することがなかなかできず、仕事が増え残業ばかりの生活になった。」などが挙げられるかもしれません。

“整理”は、「このように考えてはいけない。ふるまい方を変えなければいけない」と反省することでは一切ありません。
「今の辛い状況はなぜ続いているのだろうか?自分が苦しくなるパターンはないか探してみよう。」という姿勢で、困るパターンを見つけることが重要です

今回のまとめ

今回は、あらたまこころのクリニックで用いている“整理”の方法の一部をご紹介しました。
やり方を身に着けて頂ければ“整理”が上達することは可能です。
また、“整理”は1回で終わるものではなく、治療を続けるなかで絶えず必要になるものです。
“整理”は、①状況、その時の考え、感じ、ふるまいを具体的な流れとして振り返る。②そのような流れが起こると何が困るのかを整理する。という手順をとります。自分を困らせているパターンを”探してみる”と言う姿勢で行います。
是非、専門機関を利用しながら、ご自身の治療に役立ててください。

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心の整理面接についての記事はこちら>  

分に合った治療法を見つけるために~問題を整理しよう~

心の“整理”面接が役立つのはなぜ??

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関連する情報

監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。