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症状別のよくある質問 DISEASE FAQ

強迫性障害

OBSESSIVE-COMPULSIVE DISORDER

強迫性障害はどんな風に良くなっていきますか?

強迫性障害の治療では、一般的にまず薬物療法が選択されますが、それに加えて行動療法(曝露反応妨害法)が有効であることが証明されています。薬物療法と行動療法(曝露反応妨害法)を行った場合に、どのように良くなっていくか、例をご紹介します。

 <不潔恐怖・洗浄強迫タイプのAさんの場合>

 他の人が触ったものを触るのが「汚れる」感じがして不安になるAさん。いつもウェットティッシュを持ち歩き、外から帰ってきたら、玄関先で服を脱ぎ、シャワーをしないと部屋に入れません。持ち物の除菌や手洗いなどの強迫行為にあまりに時間がかかり、仕事などに支障が出てきたため、受診を決意しました。

 薬物療法を開始すると、はじめは少し眠気がありましたが、1週間ほどで慣れてきて、以前に比べて不安が和らぎました。医師から行動療法を紹介され、曝露反応妨害法のカウンセリングを開始しました。

 カウンセリングでは、少しずつ増えていった強迫行為が、ますます悪循環を強くしていたことに気づきました。はじめのうちは、「強迫行為をしない」という治療に、不安がいっぱいで、そんなことが自分にはできる気がしないと感じることもありました。しかし、カウンセラーと一緒に、練習のプランを立て、カウンセリングの時間内や宿題で、少しずつ、「強迫行為をしなくても不安が下がっていく」ことを、体験を通して発見しました。

 こうした治療を繰り返すうちに、生活に支障をきたすことが減り、カウンセリングと薬物療法を終了しました。治療が終わってからも、ふと強迫観念が浮かぶことはありますが、不安になる練習と思って日々過ごしています。

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監修

加藤 正
加藤 正医療法人和心会 あらたまこころのクリニック 院長
【出身校】名古屋市立大学医学部卒業
【保有資格】精神保健指定医/日本精神神経学会 専門医/日本精神神経学会 指導医/認知症サポート医
【所属】日本精神神経学会/日本うつ病学会/日本嗜癖行動学会理事/瑞穂区東部・西部いきいきセンター
【経歴】厚生労働省認知行動療法研修事業スーパーバイザー(指導者)の経験あり。2015年より瑞穂区東部・西部いきいきセンターに参加し、認知症初期支援集中チームで老人、高齢者のメンタル問題に対し活動を行っている。日本うつ病学会より「うつ病の薬の適正使用」のテーマで2019年度下田光造賞を受賞。
【当院について】名古屋市から、「日本精神神経学会から専門医のための研修施設」などに指定されている。