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ケースで知ろう ~うつ病編~

カテゴリー: うつ病と躁うつ病 | 投稿日: 2018-12-03

年末に近づき、気候の変化、仕事量の増加と様々な環境が変化する季節になりました。
このような時期に注意したい病気/状態の一つに、うつ病”“うつ状態があります。

 

■うつ病/うつ状態とは?
うつ病やうつ状態とは、非常に複雑に絡み合い生じているものと考えられます。
そのため、うつ病やうつ状態を引き起こす原因は一つでは無いと言われています。

例えば、職場や家での人間関係による影響、副腎皮質ステロイド等の薬剤による影響、アルツハイマー型認知症等の身体的な病気による影響等があると言われています。

 

■うつ病/うつ状態の違いは?
うつ病/うつ状態になると以下のような症状が現れることがあります。

 ・楽しみまたは喜びを感じられない
 ・気持ちが落ち込む(気持ちが沈む、憂うつ気分、悲しみ、空虚感)
 ・食欲が無い(食べられない)、食欲増加(食べすぎてしまう)
 ・不眠(眠れない)、過眠(寝ても寝ても寝足りない)
 ・普段よりも動作や話し方が鈍い/落ち着きがない(他人が見てもわかる)
 ・疲労感(疲れやすい)、気力が沸かない
 ・無価値感
 ・集中力が続かない、決断力が落ちた
 ・死について考えてしまう、絶望感

大まかには、上記のような症状の複数個(基準以上)があり、かつ一定期間続いている場合に、“うつ病”と診断されることがあります。
一方、症状の数や持続期間が基準に満たない場合に、“うつ状態”と呼ばれることがあります。

 

■うつ病の有病率
うつ病については、さまざまな研究があります。
厚生労働省の患者調査によると、日本の気分障害(※)患者数は2008年に104.1万人と増加傾向にあるそうです。また、2006の研究1)によれば、日本におけるうつ病の12ヶ月有病率(※)は1~2%、生涯有病率(※)は3~7%であるそうです。
さらに、2016年に報告された世界精神保健日本調査セカンド2)によれば、精神障害の中でも、大うつ病性障害の診断基準(DSM-Ⅳ)を満たした人が多い傾向にあるようです(12ヶ月有病率は、2.7%。生涯有病率は5.7%。なお、対象は無作為に選ばれた地域住民であり、特定の面接方法を実施したものです。)。

 

※気分障害…大うつ病性障害だけではなく、双極性障害等も含んだ障害分類
12ヶ月有病率…調査実施の過去12ヶ月にうつ病を経験した人の割合
生涯有病率…調査実施までにうつ病を経験した人の割合
1)川上憲人:世界のうつ病、日本のうつ病-疫学研究の現在.医学のあゆみ. 219(13)、925-929、2006.
2)川上憲人他:精神疾患の有病率等に関する大規模免疫学調査研究:世界精神保健日本調査セカンド. 2018.

 

■ケースで知ろう~うつ病~
今回は、当院でも多い環境ストレスを主としたうつ病の(架空)ケースでうつ病やうつ状態で受診するまでの過程をより具体的に知っていただきたいと思います。

 

30代 男性 会社員のHさん

真面目な性格で、仕事も一生懸命。
無遅刻・無欠勤で、上司・部下からも人望が厚い。
これまでの実績もあり、昇進しました。

最初は張り切っていたHさんですが、
ある時、仕事で大きなミスをしてしまい、上司から部下の前で指摘を受けてしまいました。

責任を強く感じたHさんは、今まで以上に仕事に熱心に取り組むようになりました。
以前であれば周囲に相談していた仕事内容も、1人で考える機会が多くなりました。残業する日々が続き、休日出勤も自主的にするようになりました。仕事に懸命に取り組むHさんを見て、周囲はより仕事を任せるようになりました。本当はギリギリなのは、周囲は知らず…。

そのうち、通勤中にも仕事内容、仕事のスケジュール、トラブル、上司からの指摘など仕事関連のことばかり考えるようになりました。

さらに、考えているうちに、
体がだるく感じ、ドキドキ、頭が重い・・・など、
身体にも変化が現れ始めました。

そして、いつの間にか、

・家でご飯を食べている時
・テレビを見ている時
・風呂に入っている時
・携帯を見ている時・・・など、

さまざまな時に仕事のことが頭から離れなくなるようになりました。
また、急に涙が出てくるようにもなりました。

寝ようとしても、

「明日の仕事はどうやって乗り切ろう」
「明日の案件は、トラブルが起きたらどう対応しよう」
「上司に、また何か言われるのではないか」

と、不安が出現し、布団に入ってからもなかなか眠れないこと、眠りが浅いと感じることや夜中に起きることが増えました。

 

 

みなさん、いかがでしょうか。
少しでも当てはまると思われた方は、早めに受診していただきたいと思います。
早期発見、早期治療がとても大切です。

 

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