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8月, 2017年

認知療法学会・認知行動療法学会に参加しました 後編

カテゴリー: マインドフルネス, 研修・学会, 認知行動療法 | 投稿日: 2017-08-23

マインドフルネス認知療法のワークショップに参加しました

 

前回の記事 : 認知療法学会・認知行動療法学会に参加しました 前編

 

7月23日に新宿のNSスカイカンファレンス開催された「第18回認知療法・認知行動療法研修会(ワークショップ)」に参加しました。

さまざまなテーマのワークショップがありましたが、今回は「マインドフルネス認知療法」のワークショップについて書きたいと思います。

第18回認知療法・認知行動療法研修会
「マインドフルネス認知療法」
講師:佐渡充洋先生(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)

 

マインドフルネス認知療法は、「意図的に、今この瞬間に、価値判断をすることなく注意を向けること」と定義されるマインドフルネスのエクササイズなどを通して、反すう思考を減らし、抑うつ、不安等の改善を目指します。

ワークショップの始めに、「マインドフルネスでは、“体験知”が重要」というお話がありました。「体験して実感して腹に落ちるもの」だということです。ワークショップでは、参加者自身、下記のような瞑想のエクササイズを体験しました。

  • 座ったままできるヨガのエクササイズ
    手を合わせて上に伸ばしたり、前屈みになるエクササイズをしました。
  • レーズンエクササイズ
    マインドフルネスの代表的なエクササイズです。レーズンを時間をかけてゆっくりと観察し、味わっていきます。
  • ボディスキャン
    体の感覚を観察していくエクササイズです。ワークショップでは時間の都合上短かったのですが、実際のグループ療法では、45分くらいかけてゆっくりやるそうです。
  • 音と思考のマインドフルネス
    先生のガイドに従って、音に注意を向け気づきを広げていき、その後、自分の心に浮かんでくる思考に気づきを移していくエクササイズです。

これらのエクササイズは当院のグループ療法でも行っていますが、より丁寧に、より時間をかけてやっていくというのが印象的でした。

この他、マインドフルネスが行っていることを、注意、認知、情報処理の側面からお話いただいたり、実証研究についてのお話もありました。

また、体験したことをみんなで共有する「シェアリング」についてのお話など、グループ療法でやることの意味や工夫についてもお話がありました。マインドフルネスのエクササイズを1人で続けるのはなかなか難しいので、仲間意識をもって一緒にトレーニングをすることで、マインドフルネスに取り組みやすくなるようです。

全体を通して、とても穏やかな、そしてあっという間の3時間でした。先生方も皆さん優しく、そして誠実に取り組まれている印象を強く受けました。

当院では、金曜日と土曜日に、マインドフルネスのグループ療法を行っています。皆さんと一緒に、エクササイズを通して、今後もマインドフルネスのトレーニングを続けていきたいと思います。ご関心のある方は、医師やスタッフにご相談ください。

(心理士・関口)

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デイケアで夏祭りを行いました

カテゴリー: デイケア | 投稿日: 2017-08-16

7月27日(水)に「夏まつり」を行い、多くの方が参加していただきました。
当日楽しむだけでなく、飾り作りや会場設営などの準備も行いました。
「夏まつり」では、様々なチーム対抗ゲームをして盛り上がった後は、スイカを食べながら過ごしました。

 

 

緊張していたメンバーさんも、イベントを通じて、他のメンバーさんと交流したり、一緒に喜んだり、拍手や声援が見られ、楽しむ様子が見られました。
デイケアの恒例ともなっているスタッフクイズでは、イベント後もスタッフやメンバーさんとの間で話題となっており、楽しいひとときとなりました。
今後も、このような季節行事を大切にしていきたいと思います。

(作業療法士・小出)

総合臨床 Expert Seminar に参加しました

カテゴリー: 不眠症, 研修・学会 | 投稿日: 2017-08-07

総合臨床 Expert Seminar に参加しました

 

講演会名:総合臨床 Expert Seminar
開催日:2017年6月9日(金)19:30~20:30
場所:名古屋第二赤十字病院

講演名:『「眠れない」・「眠くて困る」患者の訴えにどう対応するのか?』
講師:名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野 教授 尾崎 紀夫 先生

 

今回は、総合臨床 Expert Seminar に参加しました。
テーマは、“眠れない”ことについて。
今回の講演では、尾崎先生より、睡眠の役割や、不眠に対して私たちができることについて、とてもわかりやすく教えていただきました。

 

私たちの人生において、睡眠とは非常に重要な役割を占めています。では、睡眠の役割とは何なのでしょうか?

睡眠を取ることによって、

  • 成長ホルモンの分泌を促進する
  • 記憶を固定化する
  • 約60兆個の細胞の代謝促進

以上のように、人間が生きていくために、睡眠はとても重要なことです。睡眠が取れないことによって、いろいろなことに影響を生じます。

当院のブログでも“不眠”と関連する精神疾患について、さまざまなものをご紹介してきました。
例えば、

  • うつ病
  • 認知症
  • 不安障害

挙げたらキリがありませんが、これらは、全て不眠と深く関わっていることが、知られています。
また、不眠などの睡眠障害は、

  • 心臓病
  • 糖尿病

と言った病気のリスクファクターにも、なっています。
さらに、加齢とともに不眠は増加すると言われており、60歳以上の方では約3人に1人が睡眠問題で悩んでいるそうです。

 

さて、ここまで“不眠”についてお話をしてきましたが、では、どの程度眠れば、不眠とはいわれないのでしょうか?
大切なことは、現在の睡眠によって、日中の活動に影響が生じているか?困っているか? という点です。

では、多くの精神疾患と関連があり、私たちの生活にとってとても重要である“睡眠”が取れなくなってしまった場合、どのように工夫をして乗り越えれば良いのでしょうか?

 

この点に関しまして、いくつかの重要なポイントを教えていただきました。

  • 人間には、夜になったら寝るリズム(体内時計)があります。
  • リズムを整えるためには、光と暗さ、活動と休息、食べ物、人との交流が関係しています。
  • 特に、太陽の光を浴びて、14~16時間後に、体が寝る準備に入るといわれています。(だから、朝起きて光を浴びましょう!と言われているのです)

日中、いかに過ごすかが、大切です。

  • 人間は、不安(脳が危険を察知する)になると、眠らないようにできています
  • 就寝2時間以内に食事を取ると、食物を消化しようと覚醒し、体の温度が上昇してしまいます。
  • 就寝1時間以内に風呂に入ると、体の温度が上昇してしまいます。
  • カフェインやニコチンは、目を覚まさせる作用があります。
  • スマートフォンやTVの光は、脳を覚醒させます。
  • これらの活動によって、脳が覚醒し、眠りにくくなってしまいます。

⇒就寝前の活動の仕方が大切です。

 

Q. 昼寝って良くないの?
A. 昼寝に関しては諸説ありますが、15時より前の時間に、1時間程度の睡眠であれば問題ないといわれています。

Q.(ご年配の方が)若い時のように睡眠が取れなくなってしまったが、昔のように眠れるか?
A. 年齢とともに睡眠は変化するといわれています。年齢相応の睡眠を目指し、快適な日常を送れることを目標にすることが望ましいとされます。

 

当院では、睡眠にお悩みを抱えている方を対象に、

■ 土曜セミナー【眠るための工夫をしてみよう】

不眠に対する治療法である短期睡眠行動療法のエッセンスをお伝えしております。

土曜セミナー | 名古屋 あらたまこころのクリニック
セミナーでは、病気の症状の説明や、当院で行っている薬以外の治療プログラムのポイントを紹介していきます。このプログラムを通して、自分の症状を振り返り、役立つと思えるような治療法を見つけ、納得して取り組めるようになることを目的にしています。

■ グループ療法(ストレスケアグループ)

不眠症は、24時間の生活習慣が関係している病気です。寝る前の活動や、日中の生活習慣がとても重要です。そこで、このグループでは、スタッフのサポートのもと、他の参加者の方と一緒に、良い睡眠が取れるよう、生活習慣を少しずつ整えていきます。

ストレスケアグループ | 名古屋 あらたまこころのクリニック
ストレスケアグループはうつ病の休職者と退職者の方を対象としており、社会復帰を目指すための最初のステップです。

ご興味のある方は、ぜひ、医師にご相談ください。
(*当院のセミナーおよびプログラム参加には、医師による診察と判断が必要です。あらかじめご了承ください。)

いい睡眠の ため11 項目のチェックリスト

(心理士・本田)

認知療法学会・認知行動療法学会に参加しました 前編

カテゴリー: 研修・学会, 認知行動療法 | 投稿日: 2017-08-05

認知療法学会・認知行動療法学会に参加しました ~前編~

7月21日(金)から23日(日)に、新宿の京王プラザホテルとNSスカイカンファレンスで開催された、「第14回日本うつ病学会総会 第17回日本認知療法学会・認知行動療法学会」(http://www.c-linkage.co.jp/mdct2017/)に参加してきました。

今回の大会は、2つの学会の合同開催で、プログラムも充実しており、1日目、2日目は学会、3日目は研修会と、盛り沢山の内容でした。中でも印象に残った話題の1つである、不安症の子どもを抱える家族のためのCBTプログラム(SPACE:Supportive Parenting for Anxious Childhood Emotions)のお話について、まとめてみたいと思います。

 

① 不安症の子どもを抱える家族のためのCBTプログラム(SPACE

今回の学会では、本トレーニングの開発者の、Eli R. Lebowitz先生(エール大学子ども研究センター)が来日され、お話を聞くことができました。通訳は堀越勝先生(国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター センター長)でした。

不安症の子どもがいる家庭では、親が子どもの不安を軽減させてあげようと一生懸命やっているうちに、子どもの不安症状に巻き込まれ、結果、症状が悪化してしまうことが問題となりやすいです。SPACEは、不安症の子どもをもつ親を対象にしたプログラムで、親が子どもに適切な対応をすることで、結果的に子どもの不安症も改善されるという結果が得られています。

お話の中には、

  • 大人の不安障害の半分は10~11才で始まっていること
  • 子どもの中で不安の問題が肥満と同程度に多いこと
  • ほ乳類はたくさんの子を産むことが出来ず、子どもは自分を守ることができない状態で生まれるため、母親は子どもを守ろうとして不安が育つこと

等がありました。また、これらをふまえて、不安症の子どもをもつ親の対応として、「支持を増やし、巻きこまれを減らす」ことが大切だとお話がありました。

心理教育、親の巻き込まれ行動の特定などを経て、巻き込まれ行動を減らし、適切な対応を学んでいくのが、この、SPACEというプログラムです。巻き込まれを減らすために、何をするのか具体的にすることが大切だということでした。

 

当院でも、子どもや家族の対応でお困りの方を対象に、グループ療法を行っています。家族の日々の対応に一生懸命だからこそ、悩み、時には悪循環になってしまうことが多いのですが、不安に巻き込まれない対応の工夫を支援していきたいと思います。

学会では、この他にも、簡易型認知行動療法や、うつ病方の休業の必要性と判断、発達障害と気分障害の併存についてなど、様々なテーマについてのお話がありました。

 

余談ですが、今回の学会は「サイエンスとアートの新たな融合」というテーマを掲げていました。「アート」は、もちろん「芸術」といった意味ももちますが、「専門技術」という意味ももつ言葉と、学会長の先生が懇親会でおっしゃっていました。

患者様に、科学的に実証された治療をしっかりと提供できるよう、専門技術を身につけていきたいと、改めて感じるテーマでした。

 

23日の研修会では、マインドフルネス認知療法の研修を受けてきたので、また後日、ブログに載せたいと思います。

(心理士・関口)

院内研修~(大人のADHD)~

カテゴリー: ADHD, 院内勉強会 | 投稿日: 2017-08-02

院内研修~(大人のADHD)~

日時:2017年7月13日 12:30~
場所:あらたまこころのクリニック

7月13日の院内研修では、大人のADHDについて、勉強しました。

 

ADHDとは?

ADHDとは、「注意欠如・多動症(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorders)」のことです。一般的には、「落ち着きがなく、授業中に動き回る子ども」といった印象が強いかもしれませんが、近年、成人においてもADHDが注目されています。
ある海外の研究報告によれば、成人の約2%(つまり、50人に1人)がADHDであると言われています。

 

どんな症状があるの?

特徴的な症状としては、以下の3つが挙げられます。

① 不注意 (細かいことに注意がいかず、仕事や家事がずさんになる)
② 多動性 (落ち着きが無く、じっとしているのが苦手)
③ 衝動性 (会話の中で、途中で相手の言葉をさえぎって話し始めてしまう)

上記のような症状は、幼少期に、

  • 授業中、席を離れてしまう、注意が続かない
  • ケアレスミスが多い
  • 忘れ物が多い
  • 順番が待てない

などの特徴的な行動で表出することがあります。

 

ADHDと併存する障害

ADHDと併存する障害として、うつ病、不安障害、睡眠障害、依存症、チック障害などが挙げられています。

 

成人ADHDの特徴

大人のADHDは、

a) 子どもの頃から症状が残存するパターン
b) 大人になり、環境の変化に伴って、初めてADHDと気づくパターン

の2つがあります。

また、成人のADHDでは、多動性の症状が薄れ、不注意や衝動性の症状が残ることがあります。
成人のADHDの場合、それぞれの症状が、以下のようなエピソードで出現し、お困りになることがあるかもしれません。

今、注目されているADHDという疾患について、正しい知識をご紹介できるよう、今後も研修などに積極的に参加していきたいと思います。

小さい頃から、上記のようなお困り事がある方、就職や役職に就くなど環境の変化に伴い、上記のようなお困り事を抱くようになった方は、お気軽に医療機関にご相談下さい。

(心理士・本田)