12月, 2011年
「5疾病5事業」
平成23年12月11日(日)に、東京にて日本精神神経科診療所特別講演会
「5疾病5事業 ~医療計画と精神神経科診療所~ 伊藤弘人氏(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所社会精神保健研究部部長)」に参加してきました。
これまで医療法第30条に「4疾病・5事業」の規定がありました。
これは、「医療計画に明示し、地域医療連携体制を構築」する重点目標として明記されているもので、今までの4疾病(癌・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病)に「精神疾患」を加え「5疾病・5事業」となり、2013年度以降の医療計画に反映させることとなっています。
精神疾患は、08年調査では患者数が323万人と、現行の4疾病で最も多い糖尿病の237万人を上回る疾患で、特に近年は、職場におけるうつ病、高齢化における認知症の増加等、国民に広くかかわる疾患となっています。
このように医療計画に明示され、「社会を挙げて取り組む疾患」となることは、時代の流れといえるのではないでしょうか。
講演を通して、あらためて精神疾患を抱えた方々を「地域」で連携しながら医療サービスを提供していく流れとなっていくことを再認識し、地域に根ざした精神科クリニックとして何ができるかを考えさせられる一日でした。
アサーティブ・トレーニングを受けてきました。
11月下旬、アサーティブジャパン主催の「アサーティブ・トレーニング 1日ビジネススキルアップ講座」を受けてきました。
私たちが日頃誰かとコミュニケーションをとる際に、「なかなか上手くいかないな」「思ったことを伝えきれなかったな」などと感じることがよくあります。
そこで最近注目され始めているのが「アサーション」「アサーティブネス」といった言葉です。
「アサーティブネス」とは「自己主張すること」ですが、単純に自分の意見を押し通すのではなく、自分も相手も尊重し、伝えたいことがきちんと相手に伝わるように話すというコミュニケーションをさしています。
中でも今回の研修は“ビジネススキルアップ講座”ということで、職場でのコミュニケーションに焦点を当てて、講義を受けたり、ロールプレイをするなどして、“アサーティブネスなコミュニケーション”というものを体得することが出来たように思います。
近年、会社の合併や雇用形態の変化、ライフスタイルの変化や、メールなどコミュニケーションツールの変化があり、特に職業場面でのコミュニケーションの難しさや、方法に注目が集まっています。
自分のコミュニケーションのクセを振り返ってみると、攻撃的だったり、受身的になっていたり、あるいは嫌味っぽく作為的になっていたり、様々なパターンがあります。
けれどそれらが悪いことではなく、自分のなりやすいパターンを知っておくことが大切なのだと感じました。
また、アサーティブネスの4つの柱として「誠実」「率直」「対等」「自己責任」が挙げられていました。
コミュニケーションを円滑に進めようとすると、どうしても「伝え方」「技法」といったスキルに目がいきがちですが、この4つの心構えがしっかりとあれば、スキルが身についていなくても相手に伝わるのだということは印象的でした。
ついつい、アサーティブネスな姿勢を忘れてしまい、率直に気持ちが伝えられなかったり、相手に誠実に向き合えなかったりすることもありますが、アサーティブネスの4つの柱を振り返り、忘れないようにしながら、コミュニケーションをとっていけるようになりたいですね。